掌編集
ここに展示されているのは掌に乗る小さな物語たちです。星の破片のごとく煌めく物語に想いを馳せてみてください。
幻蝶映写機
蝶たちが視せる走馬灯を追いかけながら、僕は亡くなった両親に想いを馳せる――。桜車窓
満開の桜が見える車窓を眺めていて僕は、1人の老婦人と出会う――桜水槽
彼女は言った。大切な家族が死んだと。泣いている彼女をみかけてから、僕の中から桜の花びらを泳ぐ金魚が生まれるようになった。満月ビー玉
満月の夜にビー玉を覗き込むと愛しい人に会うことができる。そんな都市伝説がまことしやかに語れていた。雪と、みぞれと、永訣と
先輩の朗読を聴きながら、私は永訣の朝に想いを馳せる――カナリアとキツツキ
鳥の飛ばない常闇の世界で、カアリアとキツツキは想いを深め合う――
これは小さな『蒼』のファンタジー。月の破片
病気がちなお母さんのために、ルイットは今夜も月の破片を集めるのですが――黄昏色の蓮
どうでもいい人が死んだ。昔は大好きだった祖母だった人だ。もっと見る