虎杖――イタドリ

 去年の夏に私は蔓状の小さな花をつけた植物が生えていることに気がつきました。小さな花の形は桜にも似ていて、その色は可憐な霞花と同じ白。そんな美しい花がいたるところに生えていて、私は夢中になって名の知らない白い花たちを集めました。
 植物図鑑で調べたところ、どうもそれはイタドリの花のようです。採取した花は微妙に花の形が違うのですが、どうも私はイタドリの雄株と雌株の花を両方手に入れていたようなのです。
 雄株の花は触覚のように突き出た8本のおしべが特徴的です。ハーバリウムを作るときも、このおしべのお陰で雄株の方が華やかに見えます。逆に雌株の花は控えめです。半透明のめしべを退化したおしべが囲んでいます。雌株は紅色を帯びるものもあるそうです。
 別名はすかんぽといって、若い芽をかじると酸味があってすっぱいことからそう名付けられたそうです。また虎杖の若葉を噛み潰して傷に塗ると痛みが和らぐことから、虎杖と名付けられたとも言われています。漢字の虎杖は若い茎が虎の縞模様の杖に見えることから来ているそう。実際に、枯れた虎杖の幹は杖にも使われています。
 イタドリの幹の先端は細かく枝分かれしているため、花のついた細い枝先をそのまま硝子ドームに閉じ込めても綺麗です。星のように細やかに咲いた花たちは、銀河のようにも見えるし、春に咲いた桜にも似ています。
 形状がカスミソウに似ているので、カスミソウの代わりに他の花の引き立て役にもしていいです。花だけを他の花と一緒に硝子ドームに入れても綺麗な作品ができあがります。
 ドライフラワーのときには白い色をしています。退色すると1週間ほどで濃いクリーム色になるので、その点に考慮して作品を作りましょう。

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